前回記事で、「IELTS(アイエルツ)」の日本における現状をまとめました。
今回はその番外編として、日本国内のIELTS受験者が直面する問題についてお伝えしますね。タイトル通り、2つの点にフォーカスしてみました。
前回記事のおさらい
ここで、2つの問題点について少しふれました。
いつしか生まれた「TOEICer(トイッカー)」という言葉と同じように、IELTSにチャレンジする「IELTSer(アイエルツァー)」という言葉が生まれてほしい。
というわけで、IELTSerというワードに心躍るわけなのですが、残念ながら、このままの状況では絶対にIELTSerは生まれません。
なぜなら、受験者を取り巻く課題があるからです。簡単にいうと、受験料の高さと情報の少なさ。
▼引用元、詳細はこちら
「IELTSer」が生まれない理由[その1]
まずクリティカルな問題だと思っているもの。それは、受験料です。これが高い、悲しすぎるほど高すぎる。IELTS受験料は25,380円(税込)。
そんなにひょいひょいと受けれるもんじゃないんです。これが一番の問題。TOEICや英検の受験料と比べても、数倍高い。
【参考】英語資格試験の受験料
- TOEICテスト:5,725円
- TOEICSW:10,260円
- 英検:2級 5,800円/準1級 6,900円/1級 8,400円
- TOEFL iBT:230USD
- IELTS:25,380円
[出典・参考]資格・検定試験 比較一覧表|資格・検定試験 関連情報[英語4技能試験情報サイト]/
なので、これからどんなに知名度や認知度がアップしていったとしても、ここが変わらない限り、試験の特性や前提として、TOEICのようにガツガツ受けるものとはならないのでは、と感じています。というか、そうならざるを得ません。
今後、学校や会社の補助制度などが充実してくれば、もっと受けやすくなるかもしれませんね。
こういった制度をすでに導入している企業って、いま日本にどのくらいあるんでしょうか。TOEICは聞いたことがありますが、IELTSやTOEFLも対象としているのかどうかは謎です。今後、機会があれば、企業に勤める周りの方々に状況を聞いてみようと思います。
「IELTSer」が生まれない理由[その2]
上記でお伝えした通り、IELTSは現状、そんなに気軽に受けれる試験ではありません。だからこそ、一回一回の試験では、なおさらしっかり準備をしてから挑みたいですよね。
しかし、受験者はここで、2つ目の困難に直面することになります。"Misfortunes never come alone(泣きっ面に蜂)"です。
それは、準備をするための、情報が少ないこと。特に、日本で出版されているIELTS関連教材の数が圧倒的に少ない。本屋さんにいくとそれは一目瞭然です。
英語試験書籍の数(ただし、主観による。)
「TOEIC>>>>>英検>>>>TOEFL>>IELTS」
もちろん書店にもよりますが、@nakamai_jp の感覚値としてはこんな感じ。だいたいはTOEIC関連本で、彩られてます。相当な数が出版されてますよね。
これに対してIELTSは、ひとつも置いてないところも多いです。TOEFLのコーナーを見つけて、ちょっとほっとする。その端のほうに、IELTSの書籍・教材が数冊ひっそりと置かれているのを、ようやく発見することもしばしば。あるだけまだいい。
それもこれも当然ですよね。なぜなら、受験者3.6万人の規模感だから。
ここをターゲットとしていくのは、英語試験対策本としては、圧倒的にニッチな市場。いま本を出してくれてる出版社さんに、感謝! ありがとうございます。
確実に手に入れるなら、やっぱりネットで。
リアルな店舗では、無駄足になってしまうことも多いので、結局はAmazonなどのオンラインで購入するのが一番確実だと思います。しかしながら、事前にブラウジングができないのが、ちょっと不安。でも、レビューやブログ記事を頼りに探すしかないですね。
どうしても中身を見てから決めたい、という場合は、やっぱり頑張ってリアル店舗に出向く。この場合、電話などで問い合わせをして、取り扱いの有無を事前に確認することをおすすめします。
対策・攻略方法は、日本語でさくっとゲットする。
もちろん、IELTSは世界中で受験されている試験なので、英語であれば情報はたくさん手に入ります。教材もあります。実際、情報収集の過程自体が、英語の勉強になることも多いです。
ただ、効率面を考えると、特にポイントだったり攻略方法などの対策をしていく場合は、日本語でさくっと理解してしまう方が早い場合も多いです。なので、今後、日本人向けの参考となる教材がもっとたくさん出てくるといいなと思います。
でも、いまの状況をポジティブに考えると、まだ数が少ないので選択に迷わなくていい、というメリットもありますね。たくさんありすぎると、まず選ぶのが大変になってしまうので。だいぶ手間が省けますよね。
最後にひとこと
今回は、国内IELTSの受験者が直面する2つの困難についてお伝えしました。
これに関連し、@nakamai_jp がIELTS受験をしたときに実際に使用した教材については、別記事でお伝えしたいと思います。
ちなみに、最近出版されたIELTS本も、新たにゲットしてきましたよ。
CD-ROM付 完全攻略! IELTS (「完全攻略! 」シリーズ)
▼IELTS8.0を取得したときの教材・勉強法のまとめはこちら