英語まみれ道場

TOEIC990点・英検1級・IELTS8.0・通訳案内士資格取得の英語学習デザイナー中山麻衣(英語まみれ / @nakamai_jp)のブログ。効果的な英語学習方法やコツをシェアするとともに、"英語学習アスリート"を目指して過ごす日々を記録してます。

ブランド再構築で何が起こる?あの「英検」が動いた。

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IELTS(アイエルツ)についての記事をまとめていく過程で、面白い発見がありました。それは、英検に起きた新しい動きです。

英検テストファミリー?

英検を運営する日本英語検定協会は、今年の5月16日にこんなリリースを行ってました。

【プレスリリース】英検テストファミリー(実用英語技能検定、英検IBA、英検Jr.) 2015年度 総志願者数 3,225,358人 (前年度⽐ 122.4%、589,955人増)

https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2016/pdf/2015eikenfamily.pdf

 

2015年の総志願者数が322.5万人だったと発表。まずここに驚き! なぜなら、同年の「TOEICプログラム」の総受験者数をはるかに上回る数字だったからです。

【参考】TOEIC・英検受験者数(2015年、総合)
  • TOEICプログラム:277.9万人 ※TOEICテストのみ:255.6万人
  • 英検テストファミリー:322.5万人

※「TOEICプログラム」:TOEICテスト・TOEIC SW・TOEIC Bridgeの総称

 

そして気になったのが、「英検テストファミリー」という表記。

日本英語検定協会は、英語力を測る新しい尺度を開発し、彼らが提供する各種試験でスコアを統一化することに決めました。そして、この一環として、点と点でバラバラでしかなかった試験をつなぎ、ブランドの統一化を行ったとのこと。

これにより、英語学習者は、「実用英語技能検定」、「英検IBA」(後に「英検Jr.」)と異なる試験を受験しても、「CSEスコア」を統一尺度とし、英語⼒の伸⻑度を経年で把握できるようになりました。

こうした背景から、「実用英語技能検定」、「英検IBA」、「英検Jr.」の それぞれの検定試験を「英検テストファミリー」としてブランド統⼀を図り、ロゴや名称等、リブランディングを⾏いました。

https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2016/pdf/2015eikenfamily.pdf

※一文目の(後に「英検Jr.」)となっているのは、2016 年度中に「CSEスコア」を表記予定とのこと。

小さい頃に英検Jr.から始まって、そこから英検(実用英語技能検定)や英検IBAへと移行していく。年齢やレベルが成長していっても、英検とずっと一緒、みたいな感じをイメージしました。

そして、どれを受けても、ずっと変わらず指標にすることができるスコア表記。テストにより尺度が統一されるのは大変ありがたい。わかりやすくていいです。

 

 

 

「CSEスコア」ってなに?

「CSE」は、国際基準規格の「CEFR」と関係があります。

  • CSECommon Scale for English 国際基準規格である「CEFR」と関連性をもたせた新しいスコア尺度のこと。日本英語検定協会が日本生涯学習総合研究所と共同開発。 
  • CEFR=Common European Framework of Reference for Languages 「ヨーロッパ言語共通参照枠」。語学のコミュニケーション能力別のレベルを示す国際基準規格。欧米で幅広く導入され、A0〜C2まで、6つのレベルが設定されています。 

ちなみに、CEFRは「セファール」と読みます。@nakamai_jp は、自分のレベルを判断するときには、このCEFRを意識しています。

CSEでは、CEFRでいうA1(初級学習者)〜C2(熟練した学習者)までの範囲が対象となります。各4技能(聞く・話す・読む・書く)を1000点満点として、合計0〜4000点までのスコアで表記する。

すでに、2016年度第1回の試験から、このCSEスコアが導入されています。もちろん、従来とおり合格・不合格の判断も行われます。

 

今後は謎につつまれる、単体の志願者数

そして、リリースでは、こんな記述も発見しました。

なお、このたびの英検テストファミリー総志願者数の集計にあたりまして、過去の年度につきましても同様に、「実用英語技能検定」、「英検IBA」、「英検Jr.」の各テストの志願者数を含めて集計しています。

従いまして、「実用英語技能検定」等のテスト単体の志願者数につ きましては、英検統一ブランドとして一体化しているために公表しておりません。何卒ご了承願います。

https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2016/pdf/2015eikenfamily.pdf

 

上記の通りで、これからは、英検(実用英語技能検定)単体での志願者数はわからなくなります。公式発表されている過去のデータも、すでに情報が変更され、過去のPDFも削除されてしまっている模様。なかなか情報に辿り着きません。

このように、単体時代の情報は、今後消えゆくものになっていきます。なので、メモとして分かる範囲で残しておきます。せっかくなので、同規模のTOEICも。

【参考】TOEIC・英検受験者数(2011年〜2014年、単体)

  • TOEICテスト:227万人→230.4万人→236.1万人→240万人
  • 英検(実用英語技能検定):229.9万人→231.9万人→235.5万人→??万人

※2014年度の英検(実用英語技能検定)単体数は見つからず

 

最後にひとこと

なにはともあれ、この「英検テストファミリー」というブランド。新しい尺度・CSEスコアの定着化にも向けて、これから応援していきたいです。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

▼参考・出典はこちら(今回記事)※さらに詳しい情報はこちらでどうぞ

 

▼英検準1級対策で使った教材。名作ぞろいです。

www.eigo-mamire.com

▼英検1級対策をスタートしたときのお話。

www.eigo-mamire.com

 

 

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