英語まみれ道場

TOEIC990点・英検1級・IELTS8.0・通訳案内士資格取得の英語学習デザイナー中山麻衣(英語まみれ / @nakamai_jp)のブログ。効果的な英語学習方法やコツをシェアするとともに、"英語学習アスリート"を目指して過ごす日々を記録してます。

語学系唯一の国家資格!「通訳案内士(通訳ガイド)」試験まとめ

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It was about this time last year...

通訳案内士の試験日が近づき、英語まみれな生活から少し離れて、日本史・地理まみれな生活を送っていた時期です。

今年も試験日まであと約2週間。簡単に、試験についてまとめてみました。

通訳案内士試験の受験者数

2020年東京オリンピックに向け、ますます高まるインバウンドへの関心。

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通訳案内士の活用にも注目が集まり、同時に規制緩和に向けた議論も進行中です。

 

受験者数の推移

4,706人(2013年)→ 7,290人(2014年)→ 10,975人(2015年)

2014年を境に、爆発的に伸びている受験者数。これは、英語筆記試験の免除対象に、新たにTOEICスコアが追加されたのと大きく関係しています。

 

免除対象となるTOEICスコア

下記のいづれかを満たすと、英語の筆記試験が免除となります。

  1. TOEIC:840点以上(990点満点)
  2. TOEICSW【スピーキング】:150点以上(200点満点)
  3. TOEICSW【ライティング】:160点以上(200点満点)

【注】公開テストのみ対象。IPテストは対象外となる。 

TOEIC以外には英検1級も免除対象。基本的な申請方法は、合格証明書やスコアシートのコピーを提出するだけ。簡単です。

 

 

 

通訳案内士試験の基本情報

受験料

11,700円 (二か国語受験の場合は23,400円)

 

試験の流れ

一次試験(筆記試験)と二次試験(口述試験)の2つがあります。

これがちょっとくせ者で、年に1回しかありません。しかも、合格発表まで期間が空く。これが長い! 夏に受けて、翌年の冬になってようやく終了。精神的に、ちょっと長期戦となる試験です。

【参考】2016年度 試験日程
  • 筆記:2016年8月21日(日)→合格発表予定日:2016年11月10日(木)
  • 口述:2016年12月4日(日)→合格発表予定日:2017年2月3日(金)   

 

試験の合格者と合格率(2015年)

昨年の合格率は、19.3%。最近は20%前後で動いてます。 

  • 【一次(筆記)】受験者数:10,975人→ 合格者数:2,778人(28.5%)
  • 【二次(口述)】受験者数:3,047人→ 合格者数:2,119人(69.5%)

※合格率の推移:14.3%(2012)→ 25.5%(2013)→ 22.7%(2014)

2010年前後は、だいたい15%前後。ちなみに、通訳案内士の登録者数は20,747人(2016年4月1日現在)です。

 

一次試験(筆記)について

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国家資格である通訳案内士には、語学の力だけではなく、日本についての知識・教養を備えていることが求められます。

通訳案内士(通訳ガイド)は、単に語学力が優秀であるだけでなく、日本の地理、日本の歴史、さらに産業、経済、政治および文化といった分野に至る幅広い知識、教養を持って日本を紹介するという重要な役割を負っています。

【引用】通訳案内士試験概要|通訳案内士試験概要|日本政府観光局(JNTO)  

 

上記のことから、筆記試験には4つの試験科目があります。

  • 外国語(選択式:英語、中国語、フランス語、スペイン語など)
  • 日本地理
  • 日本歴史
  • 産業・経済・政治及び文化に関する一般常識

1)試験はマークシート方式。英語以外の言語では、記述も含まれる。

2)外国語は英語での受験者が圧倒的多数。次に多いのが中国語。

3)日本地理、歴史、一般常識にも免除対象となる試験がある(歴検、地理検、センター試験、旅取など)。

 

HPで過去問が見れる

試験を運営・管理するJNTO(日本政府観光局)のHPで過去問の一部が見れます。

平成22年〜27年分を公開中、解答もあり。気になった方はぜひご覧ください。

▼過去問はこちら

筆記試験過去問題 (一部)|通訳案内士試験概要|日本政府観光局(JNTO)

 

試験会場の例

@nakamai_jpは、表参道にある青山学院大学が試験会場でした。TOEICの試験会場としてもお馴染みのキャンパスです。

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By 663highland - 663highland, CC BY 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1859417

 

二次試験(口述試験)について

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一次をパスすると、二次へと進むことになります。

いわゆる面接なので、ここで絶対的に必要となるのがスピーキング力。通訳案内士として必要な、現場を想定した実践的な力を図ります。

約10分間の試験で行われる内容は、主に3つ。

  • 試験官が日本語で読み上げる文章を、受験外国語で通訳する。
  • テーマが書かれた3つのカードから1つ選び、プレゼンする。
  • プレゼンの内容を基に、質疑応答。

1)試験官は、日本人とネイティブスピーカーの2名。

2)紙とペンの用意あり。メモOK。

3)プレゼンは30秒以内にテーマを選択。約2分間で話す。

 

試験会場の例

@nakamai_jpは、練馬区にある武蔵大学の江古田キャンパスが試験会場でした。

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By Fehni1 - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=34615854

 

試験当日は、念のためジャケットを着用。

かっちりしすぎず、ラフすぎずな服装で。中には普段着の方もいましたが、ジャケットやスーツ姿の人が多かった印象。

 

受験者の体験レポート

試験の対策講座を提供している学校や予備校は、たくさんあります。体験レポートや合格体験記をHPに掲載しているところも。

かなり詳細まで記述のある体験談は、とても参考になります。

▼CEL英語ソリューションズ

www.cel-eigo.com

▼ハロー通訳アカデミー

blog.goo.ne.jp

 

最後にひとこと

今回のまとめに使った各種データは、下記リストからご覧いただけます。

試験日後には、今年の傾向もキャッチアップしていきます。昨年度は傾向がガラリと変わったので、これに対応している最新版の対策本もチェックしてみようと思います。

関連記事のご紹介

▼一次試験(筆記)対策についてのまとめ

【通訳案内士】一生モノ!独学で使った地理・歴史・一般常識の参考書 

▼二次試験(口述)対策:試験の全体像と「逐次通訳」

【通訳案内士】日頃の積み上げが大事!二次試験(口述)対策[1]

▼二次試験(口述)対策:「プレゼン」と必要なスキル4つ

【通訳案内士】日頃の積み上げが大事!二次試験(口述)対策[2]

▼参考・出典リスト(今回記事) ※さらに詳しい情報はこちらでどうぞ

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