日本が世界に誇るアニメ監督の今敏(こんさとし)。
パプリカ、東京ゴッドファーザーズ、パーフェクトブルー(PERFECT BLUE)、妄想代理人…全てが名作といっても過言ではないかもしれません。ハリウッドの映画監督にも大きく影響を与えたと言われています。
ブログに残した「最期の言葉」
そんな今敏監督。2010年8月に46歳という若さでお亡くなりになった時の衝撃は、いまでも忘れられません。
そして、監督が亡くなる前に最後に書いたブログ。「さようなら」というタイトルで監督が残した最期の言葉。この内容に、とても大きな衝撃を受けました。
公式サイト『KON'S TONE』では、いまでもその言葉にふれることができます。
http://konstone.s-kon.net/modules/notebook/archives/565
今敏監督との、一生忘れられない出来事。
2008年3月12日
監督がお亡くなりになる2年前。
今監督自身が主催するイベント『十年の土産』が開催されるという情報を耳にして、独り会場である新宿眼科画廊へと向かいました。
(ちなみに、この『十年の土産』。監督がお亡くなりになった一年後である2011年にも、回顧展として同じ場所でまた開催され、多くのファンが集まりました。)
会場には、作品の原画やイラスト・セル画だったり、監督のスケッチ・イラストなどが飾られてました。ファンにはたまらない贅沢な空間。
さらには、作品の制作過程で実際に使われた資料が、お土産に配られていたり。来場者ひとりひとり違う中身で、私の場合は『パーフェクトブルー』を。
いまも大切に保管しています。
そして、会場には監督ご本人も。
目の前でパプリカをさらさらっと描いてくださり、直筆サインも。
今敏作品の中でも、一番好きだった『千年女優』。無理を承知でお願いをしたら、持参していったVHSにもサインをいただけることに。大感動。
今監督との、短い短い会話。
そして、このサインを書いていただいているとき。監督と直接お話できるまたとない機会だと思い、思い切って自分の想いを伝えることに。
『千年女優』という作品が、自分にとって大切である理由。それは、主人公・千代子の最後のセリフが、当時の自分に多大なる衝撃と影響を与えたからだったのですが、このセリフが心底好きだ、と監督に伝えました。
すると、監督が返してくださったのがこの言葉。
「このセリフを言わせたいがために、この作品を創ったようなものだから。」
...この言葉を聞いた瞬間。一瞬、世界がものすごく客観的に見えて、そして鳥肌が立ちました。ぽろりじゃなくてボロリとした涙も、もれなく一緒に。
一生忘れられない出来事となりました。
...と、大変長い前置きとなってしまいましたが、今回はこの『千年女優』から、主人公・千代子の言葉を記録します。
Quote of the Day
"After all, it's the chasing after him I really love." ーChiyoko, Millennial Actress
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いったひと:藤原千代子(『千年女優』より)
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日本語訳:「だって私…あの人を追いかけてる私が好きなんだもの。」
単語・文法のプチおさらい
- after all:だって、とにかく、何といっても、やはり、結局
- chase after:〜の後を追いかける、追いつめる
- millennial:千年の、至福千年など
最後にひとこと
今敏作品については、まだまだ思い入れのあるセリフがたくさん。
影響を与えたと言われている、ハリウッド映画監督の作品や今敏作品には欠かせない平沢進の音楽とも絡めて、ご紹介していきたいと思います。
ではまた次回に。Thank you for reading to the end!!
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