今回は、一次試験(筆記)についてです。
試験を受けたのは、2015年。学校や予備校、単発セミナー・講座などは活用せず、独学で勉強。正直、手探りなところも多かったです。
でも、試験について書いてるブログも参考にしながら対策を進め、試験にチャレンジ。結果、無事に一発合格。二次試験へと進めることに。
下記では、この時に使ったテキストをまとめています。
受験した3教科
試験で受けたのは、地理・歴史・一般常識の3教科。
英語の筆記に関しては免除申請をしたので、受けていません。免除申請については、先日の記事でご紹介してます(英検1級、TOEIC、TOEICSWなど)。
▼試験のまとめ(受験者数、合格率、試験内容など)
試験に向けて獲得していった知識ですが、ここで得たものは一生もの。完全保存版にしたい教材もあり、大きな収穫がありました。
過去問・試験対策本
どちらの教材も、3教科全てを網羅。とてもありがたい教材でした。
過去問
まず実際の問題に触れる。求められる知識レベルや問題のテイストをつかむのが大きな目的。本番までにどのくらい勉強が必要か。現状を把握、感覚をつかんだ上で、学習計画を立てました。
当時はひとつ前のバージョンだったので、平成22年〜26年度の5回分。試験前までに、2〜3周繰り返し。正答率が90%以上になるまで、仕上げました。
試験対策本
通訳案内士試験「地理・歴史・一般常識」直前対策 改訂版 ([テキスト])
- 作者: 植田一三,高田直志
- 出版社/メーカー: 語研
- 発売日: 2016/04/21
- メディア: 単行本
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各教科の出題傾向や対策方法がまとめてある、優れもの。
歴史・地理・一般常識といったら、範囲は底なし。試験で出やすいところを分析し、その上で頻出ポイントをまとめてくれているこの教材は、学習の効率化を図るのにぴったりでした。独学での学習に指標をくれた、ありがたき存在。
試験日まで時間も限られていたので、いろんなものに手出しはできない。最低限、この本一冊はきちんと仕上げようと決意。優先順位を一番高く設定し、取り組みました。
日本歴史(補助教材)
懐かしい教材もひっぱりだし、おさらいです。右の山川日本史は、高校生のときのもの。まだとってました。ミニマリストへの道は遠い。
「文化史」の補強材料
歴史の問題には大きく分けて、「政治史」「外交史」「文化史」の3つがある。植田氏の対策本で仕入れた情報です。そこで、文化史で出題される美術作品・建築物についての知識を補強するため、この本を活用。
特に自分にとってやっかいだったのが、仏像。どれも似たように見えるし、お寺の名前もきちんと紐付けて覚えなくてはならない。この教材にある写真を見て、少しづつ記憶に残していきました。
仏像・絵画・建築物。これらを覚えるのに、大変役立った本です。飛鳥、天平、桃山、元禄など「◯◯文化」で整理されてます。
最強コスパ認定!
そして、この本の素晴らしいところがもうひとつ。
360ページとボリューム十分。全ページ、カラー印刷。内容のクオリティ、最高。
なのにお値段、860円(税別 ※2015年購入時)。驚くほどコスパが高く、感動しました。
全体のおさらい
詳説日本史B 81 山川 日B301 文部科学省検定済教科書 高等学校 地理歴史科用 (81 山川 日B301)
- 作者: 笹山晴生,佐藤信,五味文彦,高杢利彦
- 出版社/メーカー: 山川出版社
- 発売日: 2013
- メディア: 学校
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この2つで、どうせやるなら原始時代から現代まで、一気に復習したかった。
が、志半ばで挫折。「流れがわかる日本史Bノート」は、織豊政権(織田信長・豊臣秀吉)らへんで時間切れとなりました。無念の敗退。
試験直前には、苦手なところや出そうなところにしぼって確認。
日本地理(補助教材)
北は北海道、南は沖縄まで。日本地図を眺める日々で、旅行した気分だけ味わう。
日本についてざっくり知る
ネットで情報収集していたときに、ブログで評判のよかったこの教材。クイズみたいで、単純に楽しい。100ページちょっととページ数も少なく、項目ごとの問題数も少ない。さくっとできます。
地形、生産地No.1、伝統産業、祭り、温泉地など。基本的なところをしっかりとおさえることができたドリルです。ご当地キャラクターなんかもまとめてます。
地形、観光地をビジュアルで
先に述べた植田氏の対策本で、各地方の全体像をまずつかみました。
気候の特徴やメイン都市、産業や観光地についてひと通りふれた段階で、次は記憶に残す作業へ。
対策本で出てきた地名を日本地図とリンクさせるべく、この本を活用。写真やイラストがたくさんあるので、立体的に覚えられるのがいいところ。カラーなので、山地は濃い茶色、平野部は緑と色分けもされていて、地形を感覚的につかめます。
日本には、まだまだ行くべき観光地がたくさん。海外旅行が好きだったのですが、国内旅行への関心も一気に高まりました。これが、この試験での大収穫。
試験当日の感想/参考情報
本番を受けて率直に思ったのは、「あれっ? 出題形式・傾向こんなんだったっけ??」(かなりの動揺)。試験当日は、地理からスタートしたのですが、最初から面食らいました。
地理では地形図を読み解く大問がなかったり、歴史では出来事と場所を紐付ける形式の大問がなかったり...。最近の過去問の傾向とは異なっていたので、外した感がハンパなかったです。全ての教科で合格基準を満たすのは無理かも...と諦めかけました。
でも、ここでまだ救いだったのが、試験形式。全てマークシートだったので、知らない・分からないところは、せっせと色塗り。めげずに40分間戦いました。
2015年度 試験当日のスケジュール
- 10:00‐12:00 外国語
- 13:30‐14:10 日本地理
- 14:40‐15:20 日本歴史
- 15:50‐16:30 産業・経済・政治及び文化に関する一般常識
試験方法と合格基準
「通訳案内士試験ガイドライン」からのまとめです。詳細は下記リンクからどうぞ。
- 試験形式:マークシート方式
- 試験時間:40分
- 問題数:40問程度(100点満点)
- 地理/歴史:合否判定は、原則として70点を合格基準点として行う。
- 一般常識:合否判定は、原則として 60点を合格基準点として行う。
[出典]http://www.jnto.go.jp/jpn/projects/visitor_support/interpreter_guide_exams/pdf/guideline28.pdf
試験の反省点/やるといいこと
試験を終えて、感じたことがいくつかあるので記します。
1)日頃の積み上げが大事。地理・歴史もそうだが、特に一般常識。
2)感度高く、ニュースをキャッチアップ。時事問題に関心を持つ。
3)ご当地に関連した情報を発信しているブロガーや旅ブロガーの読者になる。
4)「観光白書」はきちんと読み込み、勉強する。
5)実際に旅行をした経験が、ものすごく役立つ。
一般常識対策でマストなのが、国土交通省が発行している「観光白書」。
実は、ここに十分時間を割かなかったというのが、反省点のひとつでした。
観光立国の実現に向けた、現在の取り組み・これからの施策を知るための大事な情報源です。この観光白書をベースに出題するという旨が、試験ガイドラインにも明記されてます。
最後にひとこと
...というわけで、一次試験で使った参考書についてのまとめでした。
今回ご紹介した教材の中でも、一生ものになったのがこの2つ。
カラフルだし、写真もいっぱい。
旅行の計画を立てるときに参考にしたり、観光地巡りの前に少しでもふれておくと、楽しみがぐっと広がります。現地での体験も、ひと味違ったものに。
雑誌のようにパラパラみているだけでも、十分楽しいですよ。
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